「古くなった家を建て替えたいけど、どうしたらいいのかわからない」
「子供が独立して今の家の大きさが必要なくなったので平屋が欲しい」
「建て替えでいくらかかるのか知りたい」
「建て替えとリフォームではどちらのほうが費用がかかるのか知りたい」
このような悩みを持ったときに気になるのが、家を建て替え時の費用です。
家を建て替えるとは、要するに家を取り壊し新しく家を建てるということです。
では項目別に解説していきます。
家の建て替え費用は解体費用と新築を建てる費用
家を建て替えるのに必要な費用は解体費用と新築を建てる費用です。
この2つが必ずかかる費用です。
家の建て替え時には避けては通れません。
家の解体費用相場
まず解体費用ですが、木造の場合は1坪当たり4万円から5万円。軽量鉄骨の場合は1坪当たり6万円から7万円かかります。
延床面積が30坪だと木造場合120万円から150万円。軽量鉄骨の場合は180万円から210万円となります。
今住んでいる家は、ほとんどの人が木造住宅だと思います。
多めに考え、150万円から200万円ほどかかると予想しておけば問題ないでしょう。
解体業者によって金額は違ってきます。
必ず2社か3社見積もりを出してもらいましょう。
複数社で検討することが大切です。
解体費用が決まる要因はいくつかありますが、大きく分けると構造・施工条件・施工業者・アスベストの有無の4つになります。
構造による違い
構造で金額が変わるのは先ほども述べた、木造か軽量鉄骨かということです。
これ以外に費用が変わるとすれば、地下の有無です。
地下があるだけで解体費用は倍になります。
施工条件による違い
解体する建物が重機の入りにくい場所にあると費用は多くなります。
隣の家と極端に近い家も費用が上がる要因です。
このように解体工事をおこなうときに、手間がかかることがあれば、その都度費用は上がってしまいます。
施工業者による違い
依頼した解体業者だけで解体をおこなえるのなら大丈夫です。
しかし、必要な重機を保有しておらず、下請けに再依頼している解体業者も存在します。
中間マージンが発生するので、下請けに出していない会社と比べると、費用は多くなってしまいます。
これは住宅会社に家を建てるついでに解体てもらうときにもいえることです。
解体工事は、直接解体業者に依頼するのが一番安い方法です。
また、できるだけ規模の大きい解体業者にお願いをした方が設備の関係で安いという傾向にあります。
アスベストの有無による違い
今では使われることがなくなったアスベスト(石綿)ですが、古い家では使われていました。
発がん性物質を含んでいるので大変危険です。
解体工事のときには外部に撒き散らさないようにしないといけません。
場合によっては解体費用が坪当たり10万円を超えるケースもあるようです。
しかし、木造住宅ではほとんど使われていません。
鉄筋コンクリートの家の場合のみ、確認しておいた方がいいでしょう。
新築を建てる費用
次に新築を建てる費用ですが、解体が終わってしまえば、あとは家を建てるだけです。
ですが、家を建てると一言でいっても値段はバラバラです。
- ローコスト住宅
- 地元工務店
- 大手ハウスメーカー
この3種に分けておおよその費用を紹介していきます。
ローコスト住宅で建てる費用
安い費用で済ませたいと思う場合はローコスト住宅です。
ローコスト住宅は価格が安い反面、デザイン性や設備、気密性や断熱性などの住宅性は低いです。
それを我慢できるのであればいいでしょう。
坪単価は35万円から50万円ほどです。
本体工事費でこの価格なので、オプションを付ければさらに上がります。
ローコスト住宅の中にはオプションを付けさせ、価格を上げようとする住宅会社もあります。
「完成すると価格が高くなってしまった」とならないように気を付けましょう。
秀光ビルドやタマホーム、レオハウスがローコスト住宅にあたります。
リサーチしてありますので参考にしてください。
工務店で建てる費用
工務店で建てた時の費用は一概にはえませんが、45万円から69万円ほどです。
工務店とは地元に根付いた住宅会社のことをいいますが、その会社の数はとても多いです。
価格重視の工務店あれば、性能やデザイン重視であったり、千差万別です。
ローコスト住宅並みに安い住宅会社や高級路線の住宅会社もあります。
地域によっても違いがあるので「この住宅会社がい」とは一概にはいえません。
大手ハウスメーカー建てる費用
一条工務店、住友林業、大和ハウス、積水ハウスなどが該当します。
全国で家を建てているので、多くのノウハウを持っているのが特徴です。
しかし、広告宣伝費などに多くの費用を使っているので、価格は高い傾向にあります。
坪単価は65万円からと考えていいでしょう。
なかには80万円以上の住宅会社もあります。
予算が多くあるのなら大手ハウスメーカーで家を建ててもいいでしょう。
倒産のリスクが低いなど、大手の安心感があります。
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引っ越し費用と仮住まいの費用
場合よってはかかる人とかからない人がいますが、その他の費用として、引っ越し費用と仮住まいの費用が必要になります。
引越し費用
建て替えなので仮住まいへの搬入と新築への搬入で、2回引越しが必要です。
また、遠くへ引越しをするわけではありません。
2回とはいえ費用はそれほど大きくなりません。
ここでのポイントは、家財道具全てを搬入しないことです。
古いものは思い切って捨てましょう。
建て替えをした新し家に古い家具を持って行っても見栄えが悪くなるだけです。
新しい家には新しい家具や家電を買いましょう。
そうすることで引越し費用も抑えることができます。
時期にもよりますが、家財道具を減らした場合、2回の引越しを合わせても20万円はかかりません。
また、新年度などの繁忙期を避けるようにすることで費用は抑えられます。
仮住まいの費用
近くに親戚などの家があり、一時的に住ませてもらえるのなら関係がありません。
しかし、基本的には家がなくなるので一時的にアパートなどに住まなくてはいけません。
初期費用はもちろんですが、完成までにかかる家賃も必要です。
工事が長引けば長引いただけお金がかかります。
できるだけ短い工期で工事をお願いするのも安くする手段です。
アパートは住む地域だけではなく、建物によっても金額は違います。
ここではあえて、いくら費用がかかるのかというのは避けさせていただきます。
建て替えとリフォームの違い
建て替えとよく比較されるのがリフォームですが、比べると全く違うということがわかります。
大きく違うのが「解体をするかしないか」ということです。
建て替えは全て解体をして建てるのに対し、リフォームは解体をしない、または一部の解体です。
解体費用もそのぶん違います。
その他のメリットとデメリットは下記のとおりです。
新築の建て替えのメリット→最新の住宅性能に住めること、すべてが新しくなること
新築の建て替えのデメリット→費用がリフォームよりかかること
リフォームのメリット→新築の建て替えに比べ費用がやすいこと
リフォームのデメリット→今ある家がベースになるので住宅性能はほとんどかわらないこと、新しさがないこと
年月の経った家は古く、見た目が悪いです。
湿気により中が腐っていたり、隙間が多かったりと性能にも影響してきます。
お金がなく、この先住む年数がそれほど多くないのであればリフォームでもいいでしょう。
しかし、キッチンやお風呂など、リフォームしたところでそこの箇所だけが新しくなるだけです。
目に見えるところでいえば外壁や屋根ですが、直しても中身は変わりません。
このようにリフォームはそれほど「変わった」と実感できません。
- 建て替えは新しい家に住みたい
- リフォームは今ある家の一部の不安を直したい
もし迷っているのならこのように考えるといいでしょう。
お金がないからといってローコスト住宅に住んでも不都合な点は多いです。
家族とよく相談して決めましょう。
色々見積もりを取って比べるのも手です。
活用できるものは活用しましょう。
1000万円で家の建て替えは可能なのか
私はよく、「1000万円で家の建て替えができますか?」と聞かれることがあります。
個人的な意見としては「建てるのは可能だけどやめておいた方がいい」です。
建てる家の坪数は小さく、オプションも付けることは不可能に近いでしょう。
解体費用に150万円がかかるとして、残りの850万円で建てなければいけません。
消費税を含めると、使えるお金はもっと限られます。
1000万円しかお金がないのなら、建て替えを諦めてリフォームをするべきです。
自分の予算に合わた選択をするのが最善でしょう。
まとめ
家の建て替えには解体費用と新築を建てる費用が必ず必要です。
人によっては引越し費用と仮住まいの費用も発生します。
解体費用+(坪単価×施工面積)+引越し費用+仮住まい費用
これで建て替えの費用が計算できます。
しかし金額は今の家の状況や、自分の求めるもので変わってきます。
安く済ませることも可能ですが、そのときはリフォームも検討してはいかがでしょうか。
費用が抑えられ、今の家の不満をピンポイントで解消できます。
建て替えよりもリフォームを選ぶ人の方が圧倒的に多いです。
無料見積もりサイトを載せておきますのでよければ、数社見積もりを取り参考にしてください。
建て替えの場合も住宅会社選定が大変です。
一括見積を活用し、比較することが重要です。
リフォームと建て替えのどちらかで決めるのではなく、両方の線を残しつつ選択肢を絞っていくのが最も賢い買い物といえるでしょう。